サステナビリティ 2023.02.02
みなさん、こんにちは。東SDGs推進担当です。
今回は三滝川で見られる冬鳥の話題です。
冬ごしのために日本に訪れる渡り鳥を「冬鳥」といいます。
冬鳥が住むヨーロッパからアジアにかけてのユーラシア大陸北部や北アメリカは寒さが厳しいので、過ごしやすい日本にやって来ます。
三滝川では冬鳥であるカモの仲間をたくさん見つけることができます。
写真のような海に近い場所に行くと、川の中や岸にカモたちの姿を見ることができます。姿や形もよく見ると少し違います。
特にエサの探し方は種類によって少しずつ違います。泳ぎながら水面に口をつけたり、頭を水の中につっこんだり…好きなエサに合わせて、体のしくみも進化しています。
オナガガモやコガモ
草や海藻を好み、深いところでは逆立ちして水底を探る
ヒドリガモ
陸上で草の葉や実をついばむ
キンクロハジロ
潜水してエビやカニ、貝、水草などを食べる
ハシビロガモ
水面に浮くプランクトンを集めて食べる
水をきれいにする会社とカモは直接関係なさそうですが、カモのくらし方を考えると実はとても関係しています。
カモたちは種類によって好むエサが違いましたね。
三滝川の河口に5種類以上のカモが集まるということは、少なくとも5種類のカモが満足するエサや環境があるということになります。
カモのエサは汚染が大変進んでいるような川では見られないものばかりです。
たとえば、キンクロハジロの好む貝などはヘドロがつもるような川では生きることも難しく、仮に貝があってもヘドロに隠れた貝を見つけることは簡単ではありません。
カモもこのような厳しい環境でわざわざ冬ごしする必要もなく、ほかの場所を探すでしょう。
カモたちがそこにいるということは、カモたちが好む環境がここにあるということになります。
当然、外敵がいないことなど、ほかの条件も考えられます。
私はカモがエサを食べる姿を見ながら、カモたちから「この水OKだよ」というサインを受けとっている気がしています。
実際に、カモをおどろかさないように水辺に近づいてみると、川の水は底が見えるほど透明であることや、川底がきれいな砂地であることに気づきます。
四日市市近くの川は、かつて生活排水によって汚染が進みましたが、今はほとんどの場所で改善がみられます。
今回はカモの話が中心でしたが、川には魚を狙うカワセミの姿などもよく見かけます。
寒くて川に入れない冬はカモなど冬鳥のバードウォッチング(野鳥観察)がおすすめです。
双眼鏡を片手にじっくりながめてみると、さまざまな行動を観察することができます。
風のないあたたかい日に一度バードウォッチングに出かけてみませんか。
三滝川の冬の楽しみ方や水環境の改善を肌で感じることができると思います。
個人的に、カモは見た目のかわいさに加えて、鳴き声もとてもかわいいと思います。
夏の三滝川の楽しみ方は魚や水生昆虫の観察会があります。
▼コラム「身近な川にふれよう」から川に住む魚や水生昆虫を見る▼
冬・夏それぞれの楽しみ方で、三滝川やその周辺に住む生きものとふれあってみてください。
東産業では「自然環境との共生・共存」について企業としてどう取り組むべきかを一緒に考え、これまで培ってきた技術と経験を活かし、持続可能な水環境づくりに貢献していきます。その他、SDGsやCSR活動の取り組みについてはサステナビリティ基本方針をご覧ください。
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