インフラ整備事業 2022.07.11
マンホールは、地下に埋まっているインフラ設備(水道管、汚水管、雨水管、消火栓、ガス管など)を点検・管理するための出入口です。
マンホール蓋は、下水道管路施設の中で唯一地上に存在しており、道路上の地下施設につながる出入口を塞ぎ、通行人や車の荷重に耐えながら、道路の安全・インフラ保全を守る大切な役割を担っています。
公道だけでなく、工場、事務所の敷地内、駐車場などいたるところに存在します。
マンホール蓋は「道路の一部」「管路の一部」と両面性のある役割を持ち合わせており、道路の過酷な環境下にさらされているため不具合が多く、設置時期もバラバラなので性能や機能性に欠ける蓋も多くあります。
古いマンホール蓋を使い続けると、事故に繋がってしまうこともあります。
道路側の不良 |
●ガタつき/段差 ●摩耗/スリップ ●耐荷重不足 ●破損 |
管路側の不良 |
●錠・蝶番不備 ●腐食 ●開閉不能 ●水圧や空気圧による浮上・飛散 |
今回のコラムでは、マンホール蓋の深刻化する老朽化の課題や災害リスク、修繕方法についてご紹介いたします。
今後の下水道管路施設の安全性向上を見据えた計画的なストックマネジメントの実施を考えていきましょう。
以前別コラム「道路陥没・下水道管の劣化から起こりうる事故」にて、水インフラ施設・設備の老朽化が原因の大規模事故が多発していることをご紹介していますが、マンホール蓋の老朽化も深刻化しています。
※ただし車両通過による負荷・通行頻度、設置場所など環境によって大きく異なります。
※車道用マンホール以外のマンホール蓋の耐久年数30年。
全国の下水道マンホール約1500万基(2018 年度末)のうち、約300万基が30年以上交換されておらず、年間更新されるマンホール蓋も10万基と少ないのが現状です。
今後 20 年で老朽化する蓋の数は約 1,000 万基にも増加する見込みだと言われています。
※出典:日本グラウンドマンホール工業会
以上のことから、耐久年数が過ぎても更新工事が後回しにされがち。しかし2018年にはマンホール蓋の規格改定が行われており、社会全体の課題として整備促進の傾向にあるとうかがえます。
JIS A 5506(下水道用マンホール蓋)の規格改正
近年の気象変動(集中豪雨や水害・災害リスク)および社会の安全性向上に関する要請に応えるため,マンホール蓋の種類や性能が見直されています。
※下水道に使用する枠内径600 mmマンホールの蓋及び枠(以下,マンホール蓋という。)について規定
http://kikakurui.com/a5/A5506-2018-01.html
下水道用マンホール蓋の老朽化が浮き彫りになりましたが、この問題は下水道管路施設だけとは限りません。会社などの敷地内(駐車場など)・工場内の道路に察知されているマンホール蓋も対象です。
他のインフラ整備の維持管理のことを考えると、優先順位をどうすれば?とお考えの方も多いと思います。
実は下水道管路施設の中で一番劣化を見つけやすいのがマンホール蓋。
調査の時間やコストを抑えられるのでインフラ整備の中で比較的更新しやすい箇所と言えるでしょう。
道路に面しているからご自身で劣化状況を目視できます。
下記の劣化チェック☑で該当箇所がないかセルフチェックをしてみましょう!
※但し、蓋裏や人孔内の確認は危険なのでおやめください。
ひび割れや腐食を放置すると、転落の恐れがありかなり危険です。
人災に繋がる可能性もあるので、早めの取替をお勧めします。
摩耗によりツルツルになった蓋表面は大変危険です。通行人がスリップしたり、車両が滑り事故につながる恐れがあるので、早めの取替をお勧めします。
ガタつきはマンホール蓋がガタガタ揺れると要注意。ガタつきや段差で躓き、転倒の恐れがありますので取替をお勧めします。
豪雨よる満水の浮上や内圧による蓋の飛散など蓋が人やモノに飛んでしまうと大変危険です。
古いマンホール蓋は安全装置がついていないモノが多いので、浮上・飛散防止蓋への取替をお勧めします。
錆びつき
錆も腐食の原因です。
明らかに蓋表面が錆びついている場合は、中も錆びついている恐れがあります。
マンホール修繕で敷地内の危険を排除し、劣化・不良による事故防止につなげます!
特殊施工から土木工事まであらゆる施工方法で補修致します!
マンホール上部を補修する特殊工法です。
補修面積の極小化で復旧まで早く、短時間で施工できるため、交通規制を最小限に抑えることができます。また蓋周りに速乾性モルタルを打ち、舗装材も特殊なため開放までの時間が早いです。公共道路での施工実績が多数あります。
雨水、汚水、小型のマンホール蓋は土木工事で修繕します。
劣化の状態や設置場所を確認した上で最適な修繕方法をご提案します。
インフラ周辺の整備不良・不備は事故やその他リスクを伴う場所です。
何かあってからの対応ではなく、定期的な維持管理を実施することをお勧めしています。
長期的な修繕計画(ストックマネジメント)のご提案も可能ですので、お気軽にご相談下さい。
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